レッツゴー最高の人生その2

今年は自分の中で習慣になっていたいろいろな考え方が崩れて、新しい思考を持つことができたように思う。それらを後の自分のために読みやすい形ですべて残しておくべきだったのだけど、力尽きました。来年はもう少しこまめにアウトプットをやっていきたい。

 

★アニメを観ていた話

ある日突然、スーツを着て働いている人間が登場する映像を観るのに堪えられなくなり(今は率先しては観ないけど平気です)、それからずっとアニメを観ていた。自分がオタク体質であると自覚したのは小学時代に観たとあるアニメがきっかけだったのだが、ジャンルそのものには知識が少ない。加えて漫画も読まないためアニメ原作になるような作品も知らない。アニメに対する自我は極めて薄く、かねてから周囲に勧められていたタイトルや、キャスト目当ての作品を流されるようにいろいろ観た。1番面白かったのが「ACCA13区監察課」、次点が「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」、「BANANA FISH」。ヴァイオレット・エヴァーガーデンは映画を含めて特筆すべき作品になった。今まで一度もしたことのなかった、登場人物の生きてきた時間を思って感情移入するという体験ができたからだ。映画もやってたしちょっと気になってる、という方はぜひアニメシリーズから順番に観ていただきたい。ヴァイオレットが成長していく(という表現は完全に作品に押し負けるのだが)姿に寄り添って、後戻りのない時間の進みを経験をしてほしい。

アニメを観ていて興味深かったのが、声優さんのお芝居に対して上手いと感じることがほとんどないということだ。上手い声優に出会えなかったのではなく、声の芝居から上手さを感じ取ることが得意ではないようなのだ。翻って、生身の役者の芝居を見て上手いと思うとき、自分はどうやら声以外の部分を評価しているらしいという気付きを得た。表情なのか、立ち居振る舞いなのか、役者の何に心が動いているのか、もっと自分の着眼点に自覚的になれるかもしれない。 とは言ったものの今年声を聞いたキャストの中では宮野真守さんのお芝居には何度も感動させられたし、先日のライブも映画館にて拝見しました。演出のお話も勉強になるし、嘘でしょ!?ってくらい踊れるし、何より自分のやることに自信があってかっこいい。笑顔が素敵。(なお前回ブログの推しはマモとはまた別の方です。注目している人が増えてハッピー。)

 

★映画館の話

映画館にはぼちぼち行っていた。休業期間が明けたあとはお賽銭の気持ちで必ずドリンクを買っている。映画館がないと困るので。これぞ今年の一本というタイトルにはついぞ出会えなかったが、「罪の声」と「羅小黒戦記」はいい作品だった。「パラサイト」もよかったけど、作品のよさというよりも、あれを観たことで住む場所や着る服、仕草からその人の背景を読み取るという視点を持てるようになったので、観るべきところを増やしてくれた一本として思い出深い。配信だったら「恋は雨上がりのように」(静と動の対比が気持ちいい清廉な青春映画)と「寝ても覚めても」(ラスト40分ここから先はどこで終わっても地獄だぞが味わえる怪作)がよかった。

フィクションに以前のようには感情移入できなくなった自分を感じている。去年までだったらどんな小さな要素でも自分が体験した、あるいは類似の記憶があるような気がする、というレベルの近さがあればむやみやたらとあらゆるシーンに共感できたんだけど、映画やアニメを観るときにそういうふうな記憶の箱の開き方が起こらなくなった。仮にそういう方向性の共感をしたとしても、自分の中にそれに振り回されるだけの熱量がないから、登場人物たちの感情に振り回されて遠くへ飛んでいって激しい地点に着地することがなくなった。今日までの自己も遠ければフィクションの世界も遠くて、良くも悪くもかなりフラットにストーリーを傍観するようになった。最初の頃はまったく共感の心理が働かなくなったことに恐れを抱いたけれど、もう慣れた。共感しなくても面白い作品は面白いとわかっている。

 

うたプリの話

なんだかんだで下半期はずっとうたプリを満喫していた。うたプリはライブコンテンツがあるのですが、夏ごろから過去公演を映画館で上映するという企画を毎月やっていて、それがわたしの現場欲を満たしてくれた。ギャーギャー言いながら原作ゲーム1作目もやった(あまりにも選択肢を選ぶ系乙女ゲーに向いておらずまだ4人しか攻略できていませんが)。うたプリにいて嫌な気持ちになったり疲れたりしたことは一度もなくて、それが何よりもすごく嬉しかった。過加熱による自滅に定評がある自分が、穏やかな気持ちで楽しくいられるのは本当に幸福なことだと思う。これからも応援しています。凪いだ気持ちで書くとすごい他人行儀になるな…。

 

「最高の人生」と掲げたわりにはあまり人生!な出来事を率先してやりはしなかったのだが、全体的には満足度の高い時間を送ることができたと思う。少なくとも昨年のように切羽詰った気持ちでこれを書いてはいないから、十分及第点と言っていいだろう。

去年のブログでは2020年の目標は決まっているなどとだけ書いて具体的に言及しない逃げをやっていたが、正解は引越しをすることだった。なんとか無事に達成できました。がんばりました。来年の目標は陳腐だけど、心の底からの気持ちで、会いたい人に会いに行く、としておきます。